ぎっくり腰で立てないときはどうすればいい?

2013-01-19

ぎっくり腰は腰部・骨盤部周辺の靭帯・筋膜・筋肉といった「軟部組織」の損傷であって、骨がずれたり抜けたりしたわけではないと、前回『ぎっくり腰って何がどうなったの?』で書きました。

なぜこういうことをわざわざ書いたかというと、背骨がずれてしまったのではないかとか、骨盤が歪んでしまったのではないか、などといった心配にとらわれてしまう人が多いからです。大事故にでも遭わない限りそんなことはありませんよ、心配しないで!とお伝えしたかったのです。

考えてみてください。ひどいぎっくり腰になってそのまま一生立てなくなったという話を聞いたことがありますか?おそらく無いでしょう。当たり前です。たんなる「軟部組織」の損傷、いわば「かすり傷」のようなものなのですから。

どんなにひどい、たとえば立つこともできずトイレに這って行かなければならないような、それほどのぎっくり腰に見舞われたとしても、数週間もすれば徐々に回復してくるはずです。「かすり傷」が治ってくるわけです。

仮に、骨がずれて、そのせいで立てなくなったとするならば、休んでいるうちに骨がまた元の位置に「はまって」くるのでしょうか?腰回りの骨がそんなに簡単にずれたりはまったりされたのでは、たまったものではありませんね。

さて、前置きが長くなってしまいましたが、軟部組織のかすり傷とはいっても、いざぎっくり腰になってしまったら大変であることに変わりありません。今回は「なってしまった時はどうすればいいのか?」についてお話します。

ぎっくり腰の対処法(立てないほどの痛みの場合)

ぎっくり腰の痛み度として、大雑把ですが、

  • 立つのも無理
  • なんとか立って歩ける

の二つに分けることができるでしょう。

まず、「立つのも無理」なほどの重症である場合。

これはもう無理に動かず「横になって寝ておく」のが一番です。

どういう体勢で横になるかについては、「一番楽な体勢」とお答えします。「うつ伏せ寝」が良いとするものもありますが、私はその人がもっとも痛みの和らぐ体勢が良いと思います。おそらくたいていの場合は、横向きに寝る姿勢が楽なのではないでしょうか。

避けてもらいたいこと1・椅子に座る

安静にしようとして椅子に座って休むのは避けてください。なぜなら、椅子に座る体勢は腰の負荷が増大するからです。

直立姿勢での腰にかかる負荷をとした場合、椅子に座っただけで1.4になるといわれています。なぜか?立位では脚で上体を支えていますが、座位では脚が働かないぶん腰で上体を支えることになるからです。

ぎっくり腰になった人が口を揃えて「座るより立っているほうが楽」とおっしゃるのはこのためです。立つこともできないときは、座らずに横になっておきましょう。

避けてもらいたいこと2・無理して病院や治療院に行く

Kさんは、立てないほどのぎっくり腰になり、慌ててタクシーを呼んで病院まで運んでもらいました。ところが、診察台の上で体勢を変えようとしたときに、さらに「グキッ」とやってしまって悪化した、とのことでした。

私がしつこいくらい「骨がずれたわけではありません」というのは、そう思いこんだ結果、大慌てで動き過ぎる人がおられるからです。たしかに経験したことのない痛みに襲われてパニックになるのはわからないでもありません。しかし、慌ててしまうと無理に動いて悪化させかねません。どんなにひどい痛みでも、たいていは心配いりませんから、まずは落ち着きましょう。

立つことも困難であるのに、無理に動くことはおすすめできません。

私はぎっくり腰でお電話いただいた際は、必ず立って歩けるかどうかを確認します。立つのも無理と言われたら、横になって安静にしておいて下さいと、お伝えしています。

サポータやコルセットがあれば使用しましょう

もしお家に腰のサポーター(コルセット)があれば使用してください。横になるとはいっても体勢を変えたりもするでしょうから、付けておくほうが安心です。そのような物が無ければ、浴衣の帯やトレーナーのようなものでも構いません。腰回りをある程度補強できるものを巻いてください。

もっともこれも、必ず付けなければいけないというのではありません。付けないほうが楽であれば、付けなくてもよいでしょう。あくまでも、「一番楽な体勢」で横になってください。

冷やすべきかどうか、立てる場合はどうすればいいのか、などはまた後日書いていきたいと思います。


<今回のポイント>

  •  ぎっくり腰は「軟部組織の損傷(かすり傷)」であって骨がずれたりするわけではないから、慌てないで。
  • 立つこともできないほどのときは、一番楽な姿勢で横になっておきましょう。
  • パニックになって動き過ぎないようにしましょう。
  • サポーター等があれば腰に付けて過ごしましょう。
カテゴリー: 各種症状について

コメント2件

  • 匿名 | 2015.12.28 16:06

    49才 女性です。ぎっくり腰をやって病院で痛み止めの注射を打ってもらいました。でも全然効かなくて痛みが取れず、注射の辺りも痛いです。激痛で歩くこともできず、寝返りをうつのも辛いです。最初のぎっくり腰から、6日目にまたぎっくり腰をやってしまいました。そういう場合は冷やすのですか温めるのですか?

     

  • 院長もりた | 2015.12.28 17:20

    匿名様

    コメントをいただきありがとうございます。
    年末のぎっくり腰、さぞお辛いこととお察しいたします。
    当院でもここ数日でぎっくり腰での来院が増えているところです。

    上にも書いておりますように、ぎっくり腰はたいていが「軟部組織の損傷」です。
    時間とともに治ってきますので、心配はいりません。
    病院でレントゲンも撮っておられるでしょうから、大きな心配はなさそうです。

    とはいえ、痛みは辛いですね。
    「冷やすか、温めるか」はいろいろ議論のあるところですが、基本的には痛みが出て1~2日は「冷やす」のが原則です。
    この件につきましては、次の記事の「ぎっくり腰になったら冷やす?それとも温める?」(http://moritachiropractic.com/2013/01/21/2098/)をご参照ください。

    サポーターなどがあれば使いましょう。
    当院では、http://moritachiropractic.com/2014/02/25/6101/ にご紹介したものをよくお勧めしています。

    匿名様がどちらにお住まいかわかりませんが、当院のリンク集(http://moritachiropractic.com/link/)にあるカイロプラクティック院や、
    私の同窓生のカイロプラクティック院など(http://www.ok-cp.com/career/business/)がお近くにあれば相談してみるのもよいでしょう。

    早く回復すればよいですが、焦りは禁物です。
    「動けないときはなるべく横になっておく、立って歩けるようになれば少しずつ歩く」ようにしてみてください。

コメントを書く







コメント内容


CAPTCHA


Copyright(c) 2012 moritachiropractic.com All Rights Reserved.