背骨のボキボキ矯正は何の矯正か

2013-02-08

皆さんはカイロプラクティックや整体と聞いて、どんなイメージを思い描かれるでしょうか?多くの方が、首や腰などをゴキゴキッと鳴らして「歪みを矯正する」イメージをお持ちだと思います。

テレビでも、治療家がタレントさん相手に「矯正」を施す場面を見ることがありますね。バキッとやって、「はい、足の長さが揃いました!」というのはもはや定番です(笑)

このバキバキ、カイロプラクティックの世界では「アジャスト」とか「アジャストメント」と呼ばれますが、何を矯正していると思われますか?

「え、歪みでしょ」という声が聞こえてきそうです。たしかに多くのカイロプラクターは、背骨の歪みを矯正するために行なっています。それを否定するものではありませんが、私は少し違う意識を持って行なっています。

バキッとやればハマるのか?

例えば建てつけの悪い家があるとしましょう。玄関のドアがよくガタつきます。そこでズレている柱や桟を「エイヤッ」と押してはめ込みます。

もし、背骨の矯正もこれと同じと言うなら、それはあまりにも乱暴な理論と言わざるを得ません。

胸椎10番が右にズレている。バキッ。はい、ハマりました!・・・・患者さんにはインパクトもあってわかりやすいのですが、体はそんなに単純ではないでしょう。

脱臼した肩関節や肘関節を修復するのとは、明らかに違います。そもそも背骨がそのように「脱臼」していたら大変なことです。いや、脱臼ではなく「亜脱臼」(はずれかかっている状態)だと言う声もあるかもしれません。それも疑問です。

背骨は前面・後面・内面・外面と何重にも丈夫な靭帯で覆われています。そんなヤワなものではないのです。肩や肘がはずれるときは、事故などで大きな衝撃が加わったときです。背骨もそのような衝撃に遭遇したら、ずれることがあるかも知れませんが、日常生活の中で自然に「亜脱臼」してしまうとは考えにくいと思います。

では何を矯正しているのか?

ずれた骨をはめているのではないとすれば、何を矯正するのでしょうか?

私は、「関節の“可動性”を矯正している」とお答えします。「矯正」というよりも「調整」と言ったほうがいいかも知れませんね。

臨床上問題とすべきは、一つや二つの骨の微細な「ずれ」ではなく、もう少し広いゾーン全体の「可動性の悪さ」です。要するに、その辺りが硬くなっているということです。

この「硬さ」の原因は主に、

  • 関節の硬さ
  • 筋肉や靭帯など軟部組織の硬さ

です。

バキバキを行うと、瞬間的に関節の可動域が広がります。実際に、施術前後で可動性が改善されることを、この手技を行う施術家なら誰でも知っています。

安易に受けるのは禁物

上記のような効果があるので、私も施術で取り入れていますが、行なわないケースも少なくありません。

  • 患者さんが一定以上の年齢である
  • 骨粗しょう症や関節リウマチがある
  • バキバキ矯正に抵抗がある
  • その他私が必要なしと判断した場合

このような場合には、行なっておりません。「バキバキ矯正」を無理に行わなくても、可動性を改善することは十分可能です。

関節に瞬間的に動きを与える操作ですから、危険が伴います。素人の方は絶対に真似するべきではありません。治療院を選ぶ際も、その施術者がきちんとした教育課程を受けているか、無理に行なおうとしないか、それをやたらと「売り」にしていないか、などを注意して選びましょう。

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