股関節痛、まずは病院で診てもらうべきケース

2013-04-08

股関節痛の要因は大きく次の3つに分けられると前回書きました(「股関節痛3つの要因」)。

  1. 股関節の捻挫
  2. 変形性股関節症
  3. 筋筋膜性疼痛症候群

この中で注意を要するのは2.の「変形性股関節症」です。なぜかといえば、1.の捻挫のような一時的なものとは違って進行しやすいものであり、また捻挫や筋筋膜性疼痛症候群を併発するケースが多いからです。

変形性股関節症の可能性が考えられる方の場合は、私はまず病院の診察を受けるようお勧めしています。病院の診察を受けていなければ当院で施術しないということではありません。お話を伺ったり、触診したりして、私がそう判断したときにお勧めしているということです。

どのような場合に受診をお勧めするか

では、具体的にどういうケースだと病院での受診をお勧めするのか。細かくあげればきりがありませんが、特に注意していただきたいのは次のケースです。

  • 子どもの頃、先天性股関節脱臼があった(と聞いている)。
  • 痛む側の股関節の可動域が狭い。(狭くなってきた)
  • ボキボキ音が頻繁になってきた。
  • 両脚の長さが違う。
  • 歩行時の肩の揺れが大きい。

先天性股関節脱臼があった

「子どもの頃に股関節が脱臼しかけているという診断を受け、ギプスをはめていた」というようなケースです。乳幼児期のことになるので、多くの方は「親からそう聞いたことがある」、とおっしゃいます。小学生の段階で手術を受ける人もありますが、「特に問題なく、運動も普通にこなしてきた」という人も少なくありません。いずれにせよ、子どもの頃に脱臼があったという人は、変形が生じている可能性があります。

可動域が狭い

どの程度を「狭い」というのかわかりにくいと思います。痛ければ動かせないのが当たり前ですから。

たとえば、何年も前からあぐらをかいて座ると片側だけ開きにくかった、脚が組めなくなってきた、しゃがむのが難しくなってきた、靴下をはくのが難しくなってきた、などといった場合は黄信号です。現に当院の患者さんで、「靴下が履きにくいと感じたのが最初だった」という方もおられます。

ボキボキ音が頻繁になってきた

まず、音がするから必ず変形しているというわけではないことにご留意ください。ただ、以前に増して音が頻繁になってきたというときは注意が必要です。この「音」は、磨耗して傷んできた軟骨面から起きていると思われます。まずは病院の画像検査で、関節がどのような状態なのかを確認しましょう。

両脚の長さが違う

軟骨面が磨耗して関節がつぶれてきたり、関節そのものが亜脱臼気味になると、「脚長差」が生じてきます。1センチ以内の差はそれほど問題になりませんが、1センチ以上違う場合は、病院で診てもらいましょう。

仰向けに寝て、両足を揃えて両膝を立て、左右の膝の高さを見比べてください。脚長差があれば、高さが異なります。

歩行時の肩の揺れ

これも股関節痛の方によく見られる現象です。通常、「痛む側(患側)」に傾きます。脚の長さが短いから傾くというよりも、痛みを避けるために重心を大きく移動させたり、お尻の「中臀筋」という筋肉に力が入りにくいことの結果として肩が揺れます。これを「トレンデレンブルグ歩行」といいます。

肩の揺れが大きくなってきたと感じたり、他人から指摘されたりしたときは、注意が必要です。 

まとめ

上に述べてきたようなケースのときは、私は病院で一度きちんと診てもらうことをお勧めしています。病院で診てもらうとは、X線検査などの画像診断を受けるということです。

関節の変形は、手技で元に戻せるようなものではありません。一生つき合っていくべきものです。大事なことは、まずは自分の股関節がいまどういう状態になっているのかを知ることであり、変形があるならばできるだけこれを進行させないようにすることです。病院も当院のような治療院も、できることとできないことがあります。上手に利用して、QOL(生活の質)を上げていきましょう。

カテゴリー: 各種症状について

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