膝裏の痛みを引き起こす筋肉(3)「大腿二頭筋」

2013-09-06

膝裏の痛みシリーズ、最後はハムストリングの「大腿二頭筋」について解説します。

ハムストリングの筋肉

もも裏の筋肉を総称して「ハムストリング」といいます。ハムストリングは、内側の筋肉と外側の筋肉に分けられます。

  • 内側・・・半腱様筋、半膜様筋(下図の青色)
  • 外側・・・大腿二頭筋(下図の赤色)

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蛇足ですが、「ハムストリング」という名前は、これらの筋肉の腱を使ってハムを吊るしたことからつけられたと言われています。

大腿二頭筋の解剖学

今回取り上げるのはハムストリングの中でも「大腿二頭筋」。というのも、この筋肉がガチガチになっている人が多いからです。膝の痛みを抱えている人は、例外なく硬くなっています。

大腿二頭筋は、その名の通り「長頭」と「短頭」に頭が分かれています。長頭は骨盤の坐骨結節から始まり、短頭は大腿骨粗線から始まっています。それらがまとまって脛骨外側顆及び腓骨頭に止まります。(上図参照)

働きは、膝関節の屈曲・外旋、股関節の伸展・外旋です。前回の腓腹筋と同じく、二つの関節に関わる「二関節筋」ということになりますね。

がに股歩きにご用心

大腿二頭筋は、おもに膝関節の屈曲と股関節の伸展(脚を後ろに上げる動き)に関わりますが、それぞれの「外旋(外に回す動き)」にも関わっていることに注意してください。

膝やつま先を外に開いて歩く、いわゆる「がに股歩き」の人は大腿二頭筋が硬くなっています。がに股歩きの人にはほかにも、

  • 靴底の外側ばかりが減る
  • 腓腹筋(ふくらはぎ)が硬くなる(特に外側)
  • 姿勢が崩れる
  • O脚がすすむ

といった特徴があります。当然、膝の痛みも発症しやすくなります。

歩き方をちょっと変えてみよう

対策としては、内転筋を鍛えるのも良いのですが、手軽に取り組めるということで、歩き方から変えてみることをおすすめします。

  • 靴を正しく履く(正しいサイズ、紐をつま先側からしっかり締めるなど。緩い靴は不可
  • 足裏を擦るようなスリッパ歩きにならないよう、親指でしっかり蹴る
  • 内もものラインを意識しながら歩く

これらの点に気をつけて歩いてみてください。

大腿二頭筋のストレッチ

大腿二頭筋は、「膝を曲げる」と「脚を後ろに上げる」のがおもな仕事でした。ストレッチはこの逆をすることになります。「膝を伸ばす(膝の伸展)」のと「脚を前に上げる(股関節の屈曲)」です。

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やり方はいろいろありますが、上図の方法は簡単です。

<立って行う場合・図の左>

  1. 伸ばしたい側の脚をイスや台に置く。
  2. 腰を伸ばしたまま骨盤を前傾させていく。20秒。

<座って行う場合・図の右>

  1. イスを二つ用意し、一つに座ってもう一つに伸ばしたい側の足を置く。
  2. 腰を伸ばしたまま骨盤を前傾させていく。20秒。

いずれの場合も次のポイントを意識しましょう。

  • 頭を膝につけようとしないで、腰を伸ばしたまま骨盤を前傾させる(上体を立てたまま前方に移動させる感じ)
  • 膝は伸ばす(きつければ少し曲げてもOK)
  • つま先を返す(ふくらはぎも一緒に伸ばしましょう)

さらに足先を内側に倒して膝関節・股関節を内旋させれば、ストレッチを大腿二頭筋に集中させることができます。

おわりに

膝裏の痛みは、今回取り上げた「膝窩筋」「腓腹筋」「大腿二頭筋」のトリガーポイントからくる関連痛であることが多くあります。膝関節の変形の有る無しに関わらず、これらの筋肉をほぐすことで、痛みの緩和を図ることができます。ぜひ参考にしてみてください。

 

カテゴリー: 各種症状について

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