股関節痛とスネの痛みはセットになりやすい(その1)

2014-04-16

変形性股関節症は股関節痛を引き起こす代表的な疾患ですが、痛むのは股関節だけとは限りません。中でも、患者さんの訴えで多いのは「スネの痛み」です。今回は、この点について書いてみます。

スネの痛みを引き起こす筋肉

スネ(脛)の痛みは、「弁慶の泣き所」といわれる脛骨のやや外側に生じます。「股関節の痛みが発症するよりも、スネの痛みのほうが先だった」という人もありますし、「夜、寝ているときにスネが疼く」という声もよくあります。

「坐骨神経痛」という診断をしばしば受けますが、それよりも筋肉の疲労が一番の原因ではないかと、私は考えます。脛骨のすぐ外側にある大きな筋肉は、

  • 長趾伸筋(ちょうししんきん)
  • 前脛骨筋(ぜんけいこつきん)

の二つです。これらが疲労しているのです。

二つの筋肉に共通する働きは「足関節の背屈」、つまり足首を手前に曲げること。長趾伸筋はさらに足指(親指を除く)を手前に反らす動きも担当しています。

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疲労の原因1・歩行の問題

問題は、これらの筋肉がなぜ疲労するのかです。

まずは歩き方の問題が考えられます。股関節痛のある人は、関節の可動性が悪くなっているうえに、着地時に膝を曲げるなど痛みを避ける歩き方になりがちです。

その結果、歩行時に、踵から着地してつま先から離れるという本来の足の使い方が難しくなります。つまり、足全体を引き上げ、足全体で着地するような使い方になってきます。「ベタ足歩き」です。

このとき足関節はずっと「背屈の状態」が続いています。つま先がすっと伸びることがないわけです。したがって、長趾伸筋と前脛骨筋は常に緊張状態ということになります。

【やってみよう】

簡単な実験です。イスに座ってスネに触れてください。そのまま足首の曲げ伸ばしをします。

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足首を手前に曲げる(背屈)と、筋肉が緊張して盛り上がりますね。伸ばすとまた緩みます。

本来、この緊張と弛緩の繰り返しが血流を促し、筋肉を元気に保ってくれます。ところが、足首の曲げ伸ばしを伴わない足首が背屈したままの「ベタ足歩き」では、スネの筋肉は緊張しっぱなしです。すると、筋肉の血流が悪くなり、疲労して痛みを発するようになります。

股関節痛の人がスネの痛みを併発しやすい理由の一つがこれです。(次回につづく)

カテゴリー: 各種症状について

コメント2件

  • 金子 忠祐 | 2015.04.21 12:15

    有難う御座いました、歩行はべた足に成っていました、ご指摘踵から着き

    爪先を最後に離し歩幅は出来るだけ大またで歩くように致します。

    股関節外側から太股の裏側そして脛と繋がる痛みに苦しんでいる71歳の私

    先生のご指導を実践してまたご報告させて頂きます・

    有難う御座いました。

  • 院長もりた | 2015.04.21 14:29

    金子様

    コメントをいただきありがとうございます。

    股関節や脚の痛みのある人は、ベタ足歩きになりやすいです。大またで歩こうとすると難しいかもしれません。むしろ小またで構いませんので、膝下の力を抜く練習をしてみてください。

    また、靴もゆるゆるに履いていないかどうか見直しましょう。

    これらは(その2)(その3)の記事に書いていますので、ご参照くだされば幸いです。

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