おすすめ本『薬剤師は薬を飲まない』

2014-10-09

『薬剤師は薬を飲まない―あなたの病気が治らない本当の理由』(宇田川久美子/廣済堂出版)

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「そろそろ切れるから、病院行って薬もらわにゃ」
「病院は、薬をもらいに行くだけよ

当院でもこういう声をよく聞きます。あるいは、

「妻が新しい薬を飲み始めたら途端に弱ってしまった」
「おもいきって薬をやめたら調子が良くなったんですよ」

といった冗談のような話まで耳にします。

薬漬けは良くないけど、処方されたのだから飲まないわけにはいかない・・・。こういう不安を抱えながら薬を飲みつづけている人が、たくさんおられるのではないでしょうか。

本書の著者は、薬剤師として働きつつ<その人の身体によからぬ作用を及ぼすかもしれないことを知りながら、「一生のおつきあい」=「命がある限り飲みつづけてください」と患者さんに笑顔で言う私。>を許せなくなり、<とうとう薬剤師の制服ともいうべき白衣を脱ぎました。>(「はじめに」より)という人です。

なにより薬漬けだった本人が、ウォーキングを学ぶようになって薬の要らない体に変わり、20代の頃よりも50代のいまのほうがずっと元気になっている、というのです。

その著者が書く、薬の要らない健康論。書きにくいことを、批判を恐れず正直に、わかりやすく書いておられる印象です

  • 薬には必ず副作用があり、毒でもある
  • アルコールにも強い人弱い人があるように、薬もまた感受性が人によって異なる
  • 生活習慣病は生活習慣を改善して治すものであり、薬で治すものではない
  • 薬は体内の酵素を奪う
  • 新薬は危険を伴うことを認識すべき

といった認識に基づいて、薬に頼る危険性を訴えています。

とはいえ、著者はやみくもに「薬をやめろ」と言っているのではありません。体の持つ自然治癒力を引き出そうともせずに、薬で治そうとする錯覚や、安易に薬に頼るあり方に警鐘を鳴らしているのです。

後半では、著者も実践しているウォーキングや誰でもできる簡単な体操なども紹介されていて、参考になります。160ページ程度の分量も読みやすいですね。

薬が必要な疾病を持つ人もたくさんおられます。飲むか飲まないか、〇か×かの二元論ではなく、本書にあるような提言をおさえながら、自らの健康を自ら培っていくという態度こそが大切なのだと思います。

カテゴリー: 書評
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